けの介でごじゃる
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カテゴリ:エッセイ( 9 )
こんな夢を見た。。。
年末大掃除に備えホームセンターに来ている。

きれいなパステルカラーの、見たことも無い長方形の蓋付きポリバケツをみつけ、大中小の中くらいのサイズの物を選ぶ。

それから皆で店内を移動しながら食堂を目指してエスカレーターに乗っていると、遅れて来た家族XLが息を切らして後ろで言う。

「そのバケツ、いいなあ。」

振り向くとそこには阿部寛がいた。
(あれ?阿部チャンだったっけ。。。?)と思いながらも、
「5階の日用品売場にあるけど、新商品で売場に出されてすぐに買ったから急いだ方がいいよ。」
と、私が言うやいなや、彼はきびすを返して物凄い勢いで走り出す、私もバケツを持って必死に追いかける。

エスカレーターに乗るのも待ちきれず、階段を8段跳びで駆け上がって行く。
あの長い足で、8段跳び!!!  
跳ぶ、跳ぶ、跳ぶ、、、 その速さと言ったら!!!
その凄まじいサマを目の当たりにして唖然としながらも必死について後を追う、追う、追う、、、!!!

売場にたどり着いた時にはしかし、棚は空だった。
「ああ、中国人観光客が来て皆で全部買ってっちゃったよ。」
売場のオジサンが、息を切らせながら脱力して床に座り込んでいる阿部チャンを見て苦笑しながらそう言った。

ついでに先日見た夢。。。
by ke-nosuke | 2012-11-13 13:00 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
雨と少年
急に激しく降り出した雨に駅へ引き返して雨宿りしようかと思ったその時、
ふと目をやった坂の上で小学校2年生くらいの男の子が両手にいっぱいの荷物を持ってどしゃ降りの雨の中立ちすくんでいる。
最近急に足腰の弱ってきた我が身もすでに大きな買い物袋を1つ下げている。
どうしようか。。。
それでもどうしても気がかりで引き返せず、少年に近寄って行った。



するとどうだろう、激しい雨に濡れながら彼は声も立てずに両の目から涙をポロポロ、ポロポロ
流しながら立ちすくんでいるではないか。
一番近い小学校からでも、ここ迄歩いて来るには結構な距離がある。まして50センチ四方はあるような大きな紙袋に工作やら何やらがぎっしり詰まっている。
他にもぱんぱんに膨らんだ手提げかばんをいくつも持って、ランドセルも重たげに肩に食い込んでいるではないか。
傘を差し、両手に持ちきれないほどの荷物に重たいランドセルを背負って、長い距離を歩きここ迄頑張ってきたが坂の上でついに力尽き、大事な荷物も何もびしょ濡れで悲しくなって涙が溢れて止まらなかったのだろう。
ああ、駅に引き返さなくてよかった。。。 そう思いながらそっと声を掛けた。



「ボク,おばあちゃんが荷物を持ってあげるから。」と。
「大丈夫です。」と答えたものの、すぐに幾つかの荷物を手渡してくれた。
「ほら、それも。」と言うと、「これは大丈夫です。」と一番大きな紙袋だけは離そうとしない。
「そうか!この大荷物、学校の修了式だったのね。」
 そう聞くと、彼は黙ったままこっくりと頷いた。
「じゃあ、ボクんち迄おばあちゃんが一緒に荷物を運んであげる。」
「僕の家、どっち?」
「そこをまっすぐ。」
そうしてまだ幼い少年と痩せた白髪のおばあちゃんで大きな荷物をぶらさげて、降り注ぐ雨の中を幾つかの角を越えて進んでいく。



「ここだよ。」
やっとたどり着いた家の前で少年は言った。
「はい。じゃあバイバイ。」
「どうもありがとうございました。」
深々と頭を下げてそう言った少年の瞳はまだ涙で濡れていたけれど、もう泣いてはいなかった。





「そんなことがあったのよ。きっとあの子に呼ばれたのね、私。」
さっき別れたばかりで、雨の中を無事に帰れたかと心配していた母からそんな電話がかかってきた。
重くて大きな荷物を幾つも持って、びしょ濡れになって坂の上で力尽き絶望の涙を流していた幼い少年の心の中はどれ程悲しかった事だろう。
そんな彼の気持ちを思いやるとこちらまで悲しくなってもらい泣きしてしまった。
彼にはきっと、母が天女さまのように見えたことだろう。。。
by ke-nosuke | 2012-07-20 20:21 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
こんな夢を見た。。。
ふと目覚めると布団の中に、いつの間にか京都にいる筈の家族♀が私の右横に入り込んでいる。

そして私の顔を見て、その大きな瞳を見開いて必死に何かを目で訴えている。。。

「え? 何? 私の後に誰かいるの?」と言うと、

今度は携帯に文字を打ち込んでその画面を私に向けて見せた。


「ここ、ここ このここここ、ここ  」


え? 何?  やっぱり後に誰かいるの?  




恐い。。。




しかし、意を決して後をふりむいた途端、私の左横でかがみ込んでいる誰かが、
私のおでこに額を押しあててきた!




ぎゃあっ!!!





「熱が、、、出たの。。。。。」





よく見るとそれは母だった。




。。。。。ここで目が覚めた。 朝の5時20分頃だった。






貞子とシックスセンスを合わせたような恐怖に思わず布団から飛び出した。



この恐さ、伝わらないだろうな。。。

ちなみに後で電話したら熱は出ていないとのことで一安心しましたが。。。

昨日はこの話 4回もしました。  これで5回目!(笑)
by ke-nosuke | 2012-06-16 01:08 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
こんな夢を見た。。。
結婚式当日の自宅にて。
金襴緞子に角隠しで出立を待つ私。
するとにわかに激しい雨が降り始める。
真新しい白足袋が汚れるのが嫌で足袋カバーをつけようとする私に、
「どうせ濡れて汚れるんだから、向こうで履き替えればいいじゃない。」と、母と彼が言う。
何故か幼い2人の子供が傍らを走り回って騒いでいるのをたしなめながら、私はぼんやりと
窓の外の雨を恨めしく眺めている。。。


気が付くと、母と彼が大きな引き出物の包みを抱えて帰宅しては、興奮気味に今日の宴の有様を
楽しそうに語り合っている。。。

って… チョイ待ち! 今日の挙式って…!? アタシ、行ってないんですけどぉっ!!?
アンタ等、花嫁抜きで何しくさるんか!? 何故、置いて行く?何故連れ行かぬ!?
先方の親戚筋に顔見せもできずに面目丸つぶれじゃないの!

「あら、だってよくある話じゃない?主役不在の挙式なんて、ねぇ〜。」と実の娘をさておき、
夫となったハンサムな彼と楽しそうに語らう母。。。
それ、ドラマの見過ぎですからっ! 


ああ、オワタ。。。

日の目を見ずに終わった、真新しい白足袋を虚しく見つめるしかすべの無い私なのであった。。。





それにしても母さん、私の夢の中で人格崩壊しすぎ(笑)
by ke-nosuke | 2011-12-09 19:32 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
こんな夢を見た。。。
昨夜着て部屋に掛けておいた捻り梅模様の大島を今日は片付けようと寝室に入ると、
なぜかそこに着物は無い。
ふとガラス越しに外を見ると、家の前に路上駐車した大きなトラックの荷台のホロの上に
母がよじ登って私の大島を広げて干しているではないか!
「お母さん、何やってるのっ!?」と叫ぶ私に
「日当りがいいから干しとくから、夕方取り込むわ。」とのんきな返答。

「ここの道は幹線道路だから、トラックすぐ出ちゃうのよ!」
と、言い終わらずに案の定、トラックは私の着物をホロに乗せたまま発車してしまう。
かろうじてトラックから滑り降りた母は狼狽して右往左往しているだけ。

「言った事じゃない。。。」
こみ上げて来る怒りと焦りよりもすばやく表に飛び出した私はトラックを追って走り出す。
しかしすぐに見失い、あちこちをひたすら走る、走る、走る。。。

途方に暮れて息を切らしていると、ここいら辺りの顔役のオバサンが声をかけて来る。
「まあ、大変ね。どこかに着物が落ちていたら連絡してあげるわ。」
そう言ってくれたので、電話番号を交換する。

父に買ってもらい大事に大事に着てきた着物が、突然いずこへと旅立ってしまうなんて。。。
走り疲れて憔悴しきった私は、もと来た道をとぼとぼと重い足取りで帰っていくのであった。。。



そこで目が覚めた。 ああ、夢でよかった。。。
by ke-nosuke | 2011-11-30 11:10 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
キンモクセイの香り
「これ、ゆきちゃんにおみやげだよ。」

そう言って 幼稚園から帰ってきたお兄ちゃんが 

私の手の平いっぱいに キンモクセイの花を入れてくれた。


園庭に落ちていた その小さなオレンジ色の花々を拾い集めて

ズボンの両のポケットいっぱいに詰め込んできてくれたのだ。

可愛らしい鮮やかな花々からはうっとりするような甘い香りがたちこめ 小さな胸がドキドキした。


「あたち、お兄ちゃんのお嫁さんになる!」


そう叫んだ3歳足らずの幼い私。

時が過ぎ やがてキンモクセイの魔力も消え去り 今では憎まれ口も叩き合う。

それでも夕飯後はゲームを抱えて 今夜もお兄ちゃんの部屋に入り込むのだ。


外では今年もキンモクセイが香っている。



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これは6〜7年前に「ペインター」の練習で描きなぐった習作です。
いずれちゃんと描き直したいな,と…。 いつか、きっと…。
立体化もいいかも。
by ke-nosuke | 2011-10-06 14:57 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
夕焼け空
ただ空を見ていた。

誰もいなくなった放課後の校庭で 暮れゆく茜色の空を見上げていた。



家に帰れば、温かい手料理を作って待っていたやさしい母が笑顔で迎えてくれるだろう。

それからテレビを見て お風呂に入って 電気の消えた部屋の布団の中で、

まだ宿題をやっていないと泣き出す私を 今夜も父は怒鳴りつける。

雷が去った後、見かねた姉が薄暗い布団の中で代わりに宿題をやってくれる。

けれど父に見つかって今度は姉が怒鳴られるのだ。



だから夕焼け空を見ていると 私は胸がきゅんと切なくなるのだ。

この想いを忘れたくないと思った。

大人になったら忘れてしまうのだろうか?

ならば 私は大人になんかならない、と誓った八歳の夕暮れ。



それから長い時をかけ自分の片割れを探し出し 

新しく芽生えた命も成長し いつしか八歳のままの私の年をも越えていった。

いい加減に大人になれよ、と片割れは言う。

けれど私は 今日も夕焼け空を眺めては胸をきゅんとさせるのだ。
by ke-nosuke | 2011-09-08 12:38 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
フォト&エッセイ  『 道程( みちのり )』
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          「鉢かつぎ姫のお話に出てくる仁和寺ってどんな所なんだろう?」
          と胸躍らせていた少女も今年の夏に八十歳を迎えた。
    
     そしてどんな時でもプライドを持って生きる事を教えてくれた厳しくも優しかった父親は
     少女が十歳の時に若くして亡くなり七十年が経っていた。

    
         運命に弄ばれながらも苦難を乗り越え、ついに幸せをつかんだ鉢かつぎ姫。
         そのお話の中で、若君が花見に出かけたその寺の庭の美しさに心惹かれた。
    
     「女の子が幸せになれるおとぎ話に縁(ゆかり)のある、そのお寺に行けばきっと幸せになれる。
     子供の頃からそう信じてずっと憧れていた…。」
     
     そんな母の思いを知ったのは「どうしても東京から和歌山にお墓参りに行きたい。」と
     相談されてからだった。

    
          こうして二十四年振りの母娘二人旅で初めて見た、緑豊かな母の故郷…。

    
          お墓参りのご褒美、と京都で宵々山も楽しみ、翌日念願の仁和寺へ。
    
          長い長い廊下を進み、幾十年かかってやっと辿り着いたその庭の前で
          たたずむ母の時が一瞬遡って見えた。

        子供の頃から「どんな時でもプライドを持って生きろ」と言われて育った私は
        今なお少女の様に好奇心旺盛に歩み続ける母の背中を、今日も又追いかけている。
by ke-nosuke | 2010-09-23 14:37 | エッセイ | Trackback | Comments(0)
英霊
お婆ちゃんの部屋の戸棚の上に、零戦の前で優しく微笑んでいる飛行機乗りのお兄ちゃんの写真が飾ってあった。
ハンサムで優しくて頭の良い、7人の子持ちだったお婆ちゃんの自慢の長男だった。
少女はお婆ちゃんの居ない隙に、よくそのお兄ちゃんに会いに部屋に忍び込んだものだった。物言わぬ美しい青年はいつも優しい眼差しで幼い姪を迎えてくれた。

学徒動員で出征して行ったその青年は優秀な飛行機乗りになった。終戦間近に特攻隊や人間魚雷が体当たり攻撃を強いられていた頃、帰りの燃料を持たされ敵陣を攻撃しては帰還するという零戦の精鋭部隊にいた。
そしてある日、出撃から基地に戻り飛行機から降りたところを敵機に襲撃され命を落とした。戦争が終わる数日前のことだった。

次男だった少女の父は幼い頃から無口で無愛想で兄の様に母の愛情を受ける事も無く、予科練(海軍飛行予科練習生)で訓練を重ねさあ出撃という頃に終戦を迎え命拾いをしていた。そして愛する長男を失い日々泣き暮らしていた母を見かねてぽつりとつぶやいた。「兄貴の代わりに俺が死ねばよかったな。」
その日からお婆ちゃんは泣くのをやめた。


少女が大人になったある夏、母がとんかつを揚げていた。6人家族のとんかつを揚げるのは結構大変なものだ。
だがこの日はちょっと違った。10枚以上のとんかつを揚げている。
食べ盛りの年頃に戦争で死んだ飛行機乗りのおじさんが言っていたのだそうだ。「腹一杯とんかつを食べてみたいなあ。」…と。当時はとんかつが一番のごちそうだったのだ。
「ずーっと気がかりだったのよ。いつか夢を叶えてあげたかった。」そして5枚のとんかつが仏壇に供えられた。

おじちゃん、とんかつは美味しかったですか?
by ke-nosuke | 2010-08-16 12:55 | エッセイ | Trackback | Comments(2)